ローマ皇帝伝(下)スエトニウス著/国原吉之助著

 読了。
 訳者も後書きで書いていますが、ネロについては力が入っていますが、ネロ死後の分量が少ないなあ。
 それぞれの皇帝のいろいろな出来事について「このような前兆があった」というのが、多数載っていますが、こうしたのは、後から、「このような人物や出来事なら、きっとこんな前兆があったのだろう」「アレはきっと前兆だったに違いない」という、「金持ちなら、座敷ワラシがいたに違いない」と同じ、無意識の逆算的思考によるもの。

ローマ皇帝伝 下 (岩波文庫 青 440-2)

ローマ皇帝伝 下 (岩波文庫 青 440-2)