パールハーバー トップは情報洪水の中でいかに決断するべきか

 歴史上の大事件は、しばしば後知恵で見ると、「どうしてこんな大きな見逃しをしたんだ?」という事があり、そこから「こんな簡単な事がわからないなんてありえない。何か、深い策略があったに違いない」という考えにいたる事がある。
 しかし、実際その場にいた人間の立場にたつと、何が必要な情報か俯瞰して眺められないという問題、そして何よりも、組織が巨大になると、危機的状況でさえ、情報の共有や流通が酷く滞りがちになるという問題が、大きく立ちふさがる。
 そういう事を、パールハーバー奇襲を題材に、アメリカ側は、暗号解読による日本側の外交通信を傍受できていたなど、情報量は恵まれていたにも関わらず、痛烈な打撃を受けてしまったのかなどを、述べた一冊。

パールハーバー―トップは情報洪水の中でいかに決断すべきか

パールハーバー―トップは情報洪水の中でいかに決断すべきか