Fate/stay night 第11話「鮮血神殿」
ライダーが自身の首を刺して流血で魔法陣を描くシーン、なぜか原作のグラフィックでの苦痛を感じながらやっているというのでは無く、割と平然としてやっていました。演出効果が半減でしたが、なぜ?
やはり、「士郎は今ごろ自分の無鉄砲さを反省したのか」という他所の感想が、ちらほら見られる。
他所様の例
http://d.hatena.ne.jp/corydalis/20060318
アニメ版のベースになっている原作のセイバールートだと、アニメ版の今回ラスト時点までに士郎が死にそうな目に遭うのは、バーサーカー戦と今回の結界内のライダー戦の二回。
原作だとこういう話の進行。
- 教会からの帰路でのバーサーカー戦でのとっさの庇う行動で士郎が重症
- 士郎と凛、バーサーカー対策に同盟
- 学校の結界を調べている途中で、慎二に同盟を誘われてライダーも紹介される。慎二は学校の結界は自分とは無関係と説明する。
- 寺のアサシン戦でセイバーが独断先行して士郎が止める
- 士郎修行
- 実は慎二が仕掛けていた学校の結界発動、対ライダー戦
- ライダー戦後、軽率な行動を徹底してとがめられて、士郎反省
原作の進行でも、今回のアニメ版で描かれた反省エピソードが出てくるのは遅めで、無難に行くならもっと速い時期にやるべき話ですが、アニメ版はそれどころか原作よりさらに遅くしてしまっている。
アニメ版、原作の凛ルートのイベントも追加されているので*1、危険な目に遭った回数が増えているのになかなか危険を認識しなかったり、ライダーを使って士郎を殺しかけたし他にも怪しいところが増えている慎二に妙に気を許しているなど、話がいささかおかしくなっている。
ただでさえ原作でも士郎は無鉄砲なのに、それ以上に無鉄砲なイベントを増やせば、おかしくなる。
アニメ版の進行
- 教会からの帰路でのバーサーカー戦でのとっさの庇う行動で士郎が重症
- 学校で凛に襲われる
- さらにライダーに襲われる
- 士郎と凛の同盟(学校に結界を仕掛けた相手対策に)
- 生徒の行方不明事件、学校の結界探し
- 学校の結界を調べていて、慎二に同盟を誘われてライダーも紹介される。慎二は学校の結界については特に説明せず
- 寺のアサシン戦でセイバーが独断先行して士郎が止める
- 士郎修行
- 慎二が仕掛けていた学校の結界発動、対ライダー戦
- ライダー戦後、軽率な行動を徹底してとがめられて、士郎反省
凛ルートのイベントを足すなら、単純に前後のつじつまを合わせて足していくだけでは無く、もっと大きな流れを意識して調整すべきだったでしょう。
案としては、ライダーに襲われるところで原作凛ルートの同シーンそのままに「命呪を使わない」「無謀な戦いを挑む」という行動をさせるのではなく、まともに逃げさせてアーチャーに救われるようにして、理想と実際の無力差のギャップを悩ませるようにするとか。
*1:逆に凛ルートでも、セイバールートの様々な出来事が無かったり大きく変更されていたりする