『コミックボンボン』高山版 ガンダムSEED DESTINY

 一部では「こちらが本物、テレビで放送されているのは劣化コピー品」と言われている、 コミックボンボン版「SEED DESTINY」。
 今回掲載分は、オーブ戦ですが、内容はアニメよりはるかにまとも。

まともなところ

  • アスランのシン説得。まず最初に「ジブリールカガリたちが逮捕に向かっているから、これ以上戦火を拡大するような攻撃はやめろ」という説得を優先して、その後に議長の問題点を指摘しようとするが、途中で遮られた、という流れ。
  • シン、レイ対キラ、アスランの戦いの最中、ジブリールシャトルが発進。それを見て、インパルスが悠長に合体出撃なんてせず(ドムと交戦中)、キラ、すかさずシャトルを追い、シンもアスランに促されて「あんたに言われるまでも無い!」と言いつつも、最優先事項をきっちり把握して、キラと一緒にシャトルを追う。
  • シャトルへの射撃を外す理由として、急加速で照準がつけにくい事を描写。
  • もちろん、インパルスが悠長に合切出撃した後に飛行形態のムラサメを追い抜くという、トンデモシーンは無し。
  • 以上のような経緯で停戦後の、レイの、アニメでは正論にしか見えなかった「ジブリールを逃がしたのはAAのせいだ」という発言の難癖度がアップ。
  • カガリは、アカツキで戦ったり、徹底抗戦の指示を出したり、抵抗不能なユウナに暴行を加えたりせず、停戦後の声明放送でのみ登場
  • カガリ、声明の最初で、ロゴスシンパによる国内事情の混乱と収拾が付いた事を説明し、ロゴスシンハがジブリールをかくまった事を、世界各国に謝罪。
  • ミーアの放送割り込みに、カウンターとして現れるラクス。今までオーブ側にいた事と、デュランダル議長のところにいるのは偽物だから、議長を支持できない事を、明快に表明。


 これを読むと、アニメの方が、どうしてあそこまで駄目に出来たのか、ある意味感心できます。

 それと、これが大きいのでしょうが、ページ数の都合でシン視点に固定されてるため、おかしなところだらけの陰謀関係の描写のほとんどがカットされいるため、「裏では物凄い陰謀があって、シンはそれを知らずに翻弄されている」という話に再構成されています。
 描写が元より大幅に減ると説得力が増すストーリーっていったい......