劇場版 機動戦士Ζガンダム 星を継ぐ者

 『劇場版 機動戦士Zガンダム 星を継ぐ者』を見てきました。
 細かい感想はぼちぼち書いていきますが、総合的には大変満足が行き、上映時間中ずっと画面に集中したまま見る事ができました。
 まず、欠点を書きますと、20年前のテレビシリーズ用の作画と、新規作画の差が、画風・作画レベル共に差が激しいことと、1クール分を90分に凝縮したため、登場人物の出入りが激しく、全く予備知識のない人にはいささか辛いかもしれないというところ。
 しかし、抜群の、物語の再構成能力とフィルムの編集力で、90分間、どんどん進んでいく状況展開と戦闘アクション、それに乗った形で勢いよく進んでいくドラマなどが、その欠点を補って有り余ります。

 部分部分で言うなら、戦闘シーンもそうですが、新規作画がかなりの割合を占める、幾度かあった発進シーンも、多数の人員や兵器が運用される戦場の慌ただしさを肌で感じさせてくれる、優れた物でした。
 テンションが高いまま展開していく、人質作戦−>カミーユ対ジェリド−>カミーユと父の諍いと、父の死の、混戦状況を意図して的確かつ迫力をもって描いていたのも、素晴らしい。特に、カミーユと父の諍いのシーンは、新規作画を多く使って、ドラマチックに描かれています。

 カミーユを筆頭とした登場人物たちの言動は、以前から言われていたように、テレビ版と比べて大分マイルドになっています。
 特に、カミーユがMK2を強奪するに至った経緯は、いきなり逮捕済みで尋問されているところから始まり、その後の展開と共に、「問題児カミーユが自分から騒動を起こした」というテレビシリーズ版から、「横暴なティターンズに不当に逮捕された」というようなニュアンスに、大きく改変されていました。まあ、MK2を奪って真っ先に自分を尋問したMPをいたぶって高笑いをするというシーンはしっかり残っていました。

 他に、上映劇場の様子
 正直言って、20年前のテレビ番組の総集編映画なので、満席というほど客はこないだろうと思って映画館に行ったのですが大はずれ。30分前に到着したのに、一回目の上映は満席、先に二回目の上映の席指定を取りましたが、それも、最前列をやっと取れた危うさ。
 初日という事もありますが、とにかく、大盛況でした。
 劇場限定のクリア成型のガンダムmk2も一回目の上映前に売り切れてた盛況ぶり。

評価:70点