シャドウ オブ ローマ
連休シーズン中にプレイして終わらせました。
シーザー(カエサル)暗殺の裏に潜む陰謀を暴くため、後の初代皇帝オクタヴィアヌスと、その軍事面での右腕となるアグリッパが活躍するという話。
ゲーム的な見所は、アグリッパによる戦闘メインのパート。
戦闘全般で言えば、多彩なダメージ表現、武器がすぐ壊れるため次の武器を確保するスリルなどが面白く、また、剣闘試合では、多彩な状況設定、見栄えのする闘い方をして稼ぐ必要がある「サルボ」などが楽しいです。
一方、オクタヴィアヌスの探索/潜入パートは、難易度が高く、爽快感も乏しく、さらにできる事の範囲があまり無いなど、むしろゲームの評価を引き下げています。
3DCGで作られた古代ローマの風景は、再現度がが非常に高く、この中をプレイヤーキャラを自由に動かせるだけでも、歴史ファンとしては楽しいです。
ガリアやゲルマンは、ローマ本国と比べて、ちゃんと天候が悪い事や寒い事などを表現していましたし。
ストーリーの方は、実際の歴史と比べると、大幅にアレンジされています。
実際のカエサル暗殺は、暗殺したブルータスなどが政権を握ろうと早々に犯行を明らかにしている上に、史書の記録や、事件当時のキケロの書簡など資料も豊富。動機も明確(共和制の護持)。あまり、ゲーム的に面白みが無い。
ゲームの方では、シーザーの暗殺犯は不明で、アグリッパの父が濡れ衣をかけられるという、ほぼオリジナル展開。
あと、ゲーム用にアレンジする必要があるとはいえ、いささか納得が行かなかった点が二つ。
一つは、ストーリー進行の途中で、「シーザーは死の間際に”ブルータスお前もか”と言っていた」という証言をオクタヴィアヌスたちが突き止めて、「ブルータスとは何者か?」となるわけですが、これは不自然。いくらなんでも、オクタヴィアヌスたちは、カエサルの関係者についての知識があるはずなので、「何人かいるうちのブルータスのうち、どのブルータスなのか?」と考えないと、不自然。
もう一つは、デキウス・ブルータスの扱い(暗殺事件の関係者だが、暗殺の首謀者として有名なマルクス・ブルータスとは別人)。ゲームではかなりの悪人扱いで、途中で見つかるシーザーの人物評メモでも酷評されていましたが、史実では、カエサルの遺言状にて、アントニウスを差し置いて、相続人の第二候補に指名されていたぐらい高く評価されていた人物。いささか納得がいかない扱い。
評価:70点
- 出版社/メーカー: カプコン
- 発売日: 2005/03/10
- メディア: Video Game
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