エクスカリバー
『キング・アーサー』の口直しに観賞。
アーサー王伝説の、アーサー王の立志から、キャメロットの最盛期、そしてその崩壊、聖杯探索とアーサー王の死までのストーリーを、ダイジェスト的に描いたような映画。
なお、考証的な部分は、「伝説」の方にもとづいているので、中世の初期ぐらいのはずなのに、武具や騎士道など各種描写が中世後期状態で、歴史的リアリティはあえてゼロ。しかしそもそも時代考証などという物が無い「伝説」の方には忠実といえば忠実。
映像的にも、暴力的な戦いのシーン、エクスカリバーを持つ湖の精、アヴァロンに旅立つアーサー王など見どころ多し。
聖杯探索や、王権の持つ力の描写など、古代信仰的な部分とキリスト教信仰的部分の混合的要素なども、的確に描いている。
また、歴史的事実を尊重しているはずなのに、アーサーを完全無欠の自由と平等の守護者とし、他の人物描写もステロタイプ極まりなく、人間描写の厚みに乏しかった『キング・アーサー』に対して、ファンタジーなのに、挫折や苦悩(元のアーサー王伝説からの要素ですが)を色々と描いているこちらの方が人間描写に厚みがあるのがなんとも。
評価:65点
- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- 発売日: 2000/08/25
- メディア: DVD
- クリック: 18回
- この商品を含むブログ (13件) を見る