名探偵ポワロとマープル パディントン発4時50分 その2

 話の内容自体は、前回の導入主軸の内容に対して、今回は被害者の国籍の問題を主軸にしたりと、これまでのこの番組の長編と比べて、格段に上手くなっています。
 話の内容も、前回と違って、実写ドラマ版とはそれほど似ておらず、なおかつ妥当な内容。

 いつも問題のアフレコの方も、いつもの足を引っ張る素人がおらず、ベテランが多いため、、気持ちよく見れます。
 クラッケンソープの皆さんが、当主ルーサーが東方不敗先生(秋本洋介氏)、エマが篠原恵美女史、画家のセドリックがガトー/バトー/ネモ船長/ブラックジャック(大塚昭夫氏)、ブライアンがキリコ(郷田ほづみ氏)、主治医のクインパー医師が組長先生(納谷六郎氏)。

 ただ、やはり、メイベルを主役に改変した事で、不自然に思える事も相変わらず。
 相変わらず、メイベルが妙に警察相手にてきぱき話ていたり、クラッケンソープ家に死体を見つけた言い訳をすんなり思いついたりと、原作のスーパー家政婦の言動をそのまま引き写しているので、いつものメイベルに比べて、やたら有能になってしまっています。
 あと、やはり原作から持ってきたブライアンとの会話シーンも、不自然。子供二人の方がよかったのでは。
 原作のルーシーは32歳で、ブライアンとつりあいの取れる年齢だったのに、メイベルは16歳の少女なので、子持ちの大人の男性が身の上話の相手にするのは、不自然。また、原作の第二次世界大戦後の1957年から、アニメでは一次大戦後の1930年代に変わっていて、『エマ』とかの19世紀末ほどではないにしろ、格式や身分差というのにはうるさいはず。しかも、原作のルーシーは上流階級で評判の高い職業婦人なのに対し、メイベルが変装しているのは、ただのメイド。