スターシップ・オペレーターズ 第1話「カウントダウン」

 新番組。原作は未読。

 銀河規模のテレビ局と契約して戦争できるという世界なので、この世界独自の、特殊事情があるかもしれませんが、観賞に支障をきたすほどの腑に落ちないところがあります。

  • 本国が、王国から突然攻撃されて、本国はあっさり降伏したわけですが、それほどの危機があったのに、アマテラスの乗組員たちにそれまで「王国が攻撃の機会をうかがっている」という心配が全くなかったのはなぜ?史実では太平洋戦争の真珠湾基地も油断していましたけど、あれは、日本と戦争になっても攻撃されるのは日本の近くと思っていたから。
  • 政府から、アマテラスの乗組員のほとんどまで、あっさり降伏したほど戦意が低く、降伏したリスクも今のところあまりなさそうなのに(主要キャラの一人は、今後について、一般の大学にいこうかと呑気な事を言っている)、主人公たちはどうして、非常に困難な徹底抗戦を貫こうとする?

 こうした腑に落ちない点について、仮にこの世界独自の特殊事情があったとしても、致命的にまずいのは、主人公たちが困難な徹底抗戦を貫こうとする背景(わかりやすい例でいえば地球を焦土にしたガミラス帝国の悪逆さとか)がほとんど描かれておらず、動機が希薄すぎる事。

 あと、宇宙艦のサイズや、砲や機関部等の機械設備の巨大感をまるで感じられないのも問題。
 SEEDやSEEDデスティニーのアークエンジェルミネルバも、「動きが宇宙戦闘機みたいで巨大感を感じられない」と言われていますが、あちらでもまだ、船体上の様々なディティールや、砲等の機械設備の展開過程やディテールの書き込みなどで、このアマテラスよりはまだ、ずっと巨大感を出しています。
 『宇宙戦艦ヤマト』の各種演出などは、ロストテクノロジーなのでしょか?

 とりあえず、艦長の名前が神崎キスカなので、旧日本海軍ネタや、三船敏郎ネタをわずかながら期待して、しばらく鑑賞継続。

キスカ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%82%AB%E5%B3%B6

映画『太平洋奇跡の作戦 キスカ
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD21657/

追記
 もう一つ物足りない点としては、テレビ中継しているのに、プロデューサーとリポーターだけで、放送局スタッフや視聴者等がまるで描写されていらず、「テレビ中継」という実感が希薄な点。