機動戦士ガンダムZZ

第14話 幻のコロニー(前)*1

 外界との交流を断って前近代的な生活をしているムーンムーンコロニー。
 具体的な内容は大分忘れていましたが、見返してみると案外、そういう場所を成立させるための裏付けはしっかり描写されている。
・コロニーの形態は古い島一号型。戦闘時もジュドーが「大きさ(狭さ)を考えろ!」と言っている
・全く使わないわけにはいかないであろう宇宙港などの機械設備は、戦士階級が扱っている
 ムーンムーンが外界との接触を断った時期はっきりしませんが、宇宙移民初期のコロニーといわれたり、コロニー開発初期のキャトルが残っていたりすることを考えると、50年ぐらい前でしょうか。これなら閉鎖集団が独特の価値観に染まることはありうる。
 ZZの分離合体に関しては、今回は分離機能を利用して、いつでも出撃できる状態なのを分解したように見せかけて、事が起こるとその状態から発進して合体するというようにしていて、どこぞのインパルスみたいに無意味なルーチンワーク化しないよう工夫をしている。

第15話 幻のコロニー(後)*2

 外界進出反対派のラサラからムーンムーンの生活を聞いたジュドー。この手の話なら大抵、外界との接触を薦める物ですが、ジュドーは「外は無関心なんだから、ここで静かな生活を続けるべきだ」と素直に同意し、ラストでは事が終わったらここに移住するのもいいかもと考える。たしかに宇宙世紀世界の戦乱模様を考えると妥当な考え。
 逆に、普通の話なら外界との接触を断つことを主張しそうな長老が、この話では「忘れ去られてさみしかった」と外界進出の一番の推進派なのが皮肉。
 しかしガザC、作業用のマイナーチェンジ機とはいえ、核融合炉を積んだ戦闘用のはずなのに、太陽電池(このあたり久しぶりに動かすキャトルの動力源に関するさりげない裏づけになっている)のキャトルに格闘でパワー負けするというのは情けないにもほどがある。『ギレンの野望 ジオンの系譜』では大量量産タイプでは最強クラスだったのに。
 あとこの回に限ったことではないですが、状況を色々工夫しているのに、生身、MSともにアクションシーンが面白くない事が多い、どうも組み付いて押し合いをしながら言い争いが続くというようなシーンがやたら多いのが原因の模様。
 とはいえ、ムーンムーン内だけで話が展開するのではなく、いつの間にか増援艦の艦長になっていたグレミー・トト(最初は一介のパイロットみたいに描写されていた彼のポジションもかなり曖昧だなあ)が外から増援にくるなど、単調にならないようには工夫されています。

第16話 アーガマの白兵戦*3

*1:脚本:鈴木裕美子 ストーリーボード:世良邦男・斧谷稔 演出:平林淳 作画監督:山田きさらか

*2:脚本:鈴木裕美子 ストーリーボード:森一浩・斧谷稔 演出:関田修 作画監督:金山明博

*3:脚本:遠藤明吾 ストーリーボード:川瀬敏文 演出:川瀬敏文 作画監督恩田尚之