機動戦士ガンダムZZ 第10話 さよならファ

 前回から引いているビーチャとモンドの裏切りを進めつつ同時に、今回のメインとして、ファの戦線離脱を描く。

 ファの戦線離脱は、メインキャラの中で際立って「Z」の雰囲気を強く引きずっていたキャラの退場による、路線変更の仕上げでもありますし、直接の先輩役(今回は特に、Ζの整備や、ライフルの修理などで象徴されています)が退場する事によってジュドーに自立を促すという事も上手く描いています。
 今回ファが搭乗したメタス。最近HGUC版プラモが発売されて「パイプだけで、すぐ壊れそうな胴体だ」と言われていましたが、前々回では本当にガザDにあっさりへし折られている。今回は上半身だけで出撃。

 ビーチャとモンドの裏切りについては、前回疑問に思った事も「具体的な通信文を含む電波を再度送信」という事できっちりフォロー。ただ(前回強力な電波と説明はしていましたが)ミノフスキー粒子散布下内のはず(前回でも言及)なのに、無志向性の電波通信がエンドラに届いたり、そんな電波がで続けていてもブライトが「故障は放っておけ」(確かに手が回らないほど忙しい事は散々描写されていますが)ですませていたりと、どうも腑に落ちない。
 その電波を辿ってゴットンが潜入任務を引き受け、マシュマーは部下が自分に忠実と感激するのに対し、一人になったゴットンは上司が無能だと苦労をすると愚痴り、あくまで組織全体に忠誠をつくしているだけだと描かれているなど、同床異夢な上下関係が面白いです。
 そのゴットンも今回で早々につかまる。さらにそれが次回以降の話を転がすわけで。同時に今回のメインのファの話もちゃんとしている。さらに新主役メカZZガンンダムの姿も、今回はコアベース登場という形で、少しずつ見せている。評価が低めのZZですが、そででも昨今の凡百の番組よりば、ずっとレベルが高いです。 

 なお今回からキャラ・スーンも登場ですが、ずいぶん棒読みだなあ。