新釈 戦国英雄伝説 眞田十勇士 上田城攻防

 Gyaoで観賞。
 ......まるでなっていない。
 歴史的な事のフォローは大変細かいです。しかし、脚本、演出などがなっていない。
 まず真田の上田城が圧倒的多数の徳川軍の攻撃を受けることとなりピンチという事が、全然伝わってきません。
 数は作中人物の台詞で説明されますが、真田親子も真田勇士も佐助の色恋沙汰の話ばかりで、全然危機感が伝わってきません。真田親子に余裕があるのはいいとしても、部下たちまで余裕なのは、少数で多数を打ち破るカタルシスの前不利である緊迫感を完全にぶち壊しです。
 多数の徳川軍が映っているシーンモありますが、上田城を圧倒するような構図で多数の徳川軍が布陣や移動をしているという絵が無いので、感覚的なアピールがまるでできていません。、
 人物の描き方もなっていない。まず、真田親子と勇士以外の、特に徳川方の武将たちのキャラデザが似たり寄ったりで個性が乏しいのが問題。表情や動きも乏しく、会議系シーンでは素人芝居のよう、戦闘シーンでは兵隊一人一人がふ抜けた素人エキストラのような動きしかしてくれません。これを見ていると、SEED/SEEDデスの政治、作戦指揮系のシーンは、脚本的には「あの世界の人間は子供の喧嘩程度の損得勘定すらできない」という代物だったのに、表情や動きの作画はきっちりできていた事がわかります。