スターシップ・オペレーターズ 第4話 「ファイナル・アンサー」

 録画していたのを今更見ました。
 完全ステルス艦相手の攻防戦を起承転結一通り見せていて、今までの駄目さや引っ掛かりを忘れてみるなら、初めてまともといえる出来。
 しかし相変わらず、改善の余地は多し。
 いくら相手が、交戦距離に入ったときには一撃必殺の完全ステルス艦だからといって、終始、姿も、実際戦っているところも見せず、一方的にやられてしまうので、脅威があまり感じられなかったです。
 こういう場合の手法としては、「前座との戦い」で、視聴者と主人公たちにその脅威を見せ付けるべき。戦闘履歴の「説明」ではなく、「実際の戦闘映像」で。方法としては、「過去の戦闘の回想/記録映像を見せる」「訓練風景を見せる」というのがあるわけで。この程度、ごくあたりまえの作劇、演出手法のはずでしょうけど。特にこの作品の場合「テレビ中継」という状況設定画あるのですから、過去の戦闘映像をテレビ局に放送させて、アマテラス乗組員や、王国側、その他の反応を見せるというやり方だって、できるわけで。
 小技的な演出として、ステルス航行中のステルス艦に、その存在に気がつかない一般宇宙船が遭遇するとか、あるいはアマテラスからは観測できないのにステルス艦側からは一方的に観測できているところを見せるとか、いくらでもやりようがあるわけで。
 敵艦を探している間に、疲労のあまり眠ってしまい、ステルス艦に撃沈されてしまうのを悪夢で見てしまう、という手法もあります。

 探査手法も、口での説明ばかり、多くのSF映画だと日用品を使って実演をするといった手法をとっているのに、そうした方法も使わない。たとえば「触」を見つけるといっても、わかりにくいので、懐中電灯と模型を使って、逆光で陰になっているところを実演するとか。で、魚雷の多数同時爆破による閃光のバックスクリーンというアイデアでは、懐中電灯を大きなライトにしてやると。

 結局「説明ばかりで、映像やドラマで説得力を持たせる事ができていない」という、悪癖は、本質的にはそのまま。