クニミツ 印象操作

 この間、問題点を色々挙げた『クニミツの政』ですが、他にも問題点を指摘しているところがありました。



http://d.hatena.ne.jp/hoshimin/20050118
ほしみんの日記
[漫画][雑記] 印象操作? - 「クニミツの政」 00:26
クニミツの政」弟184話での登場人物の会話.

ク,武藤国光.サ,佐和真澄.医,慶応大学病院近藤誠医師(だとか).

医「医者になるための国家試験だって みなさん難しいと思ってるかも知れませんけど ほとんど落ちないんですよ あれは」

ク「えっ? そーなの?」

医「2004年度の医師国家試験の受験者は8430人 合格者は7457人 なんと合格率は88.4%です」

ク「うーん な,なんか バイクの免許よりも落っこちねえんだな」

サ「2004年度の司法試験の合格率は わずか3.42%よ」

合格者の受験者に占める割合,医師国家試験に対するものと,司法試験合格者に対するものとを対比させて「医者になるのは実は簡単,医者の質はそんなにたいしたものじゃない」というのはどうなんでしょうか? 定員のない医師国家試験と定員のある司法試験では対比させることに意味なぞありません.そんな数値を2つ並べて医師国家試験は簡単であるかのように書くのは,単なる印象操作です.ちなみに司法試験の2004年度の受験者数43367人,合格者数1483人となっています*1.司法試験の場合,浪人のことを考えたら,合格率は低くなって当然です.また,医師国家試験と司法試験の内容が違いすぎますし,受験者の背景も全く違います.合格率以前に比較してもしょうがないものだと思いますが,ここではそれは考えません.



 この前も指摘しましたが、ここに限らず、クニミツ、「統計の嘘」を頻繁に用いていますから。