時空警察捜査一課4

 このシリーズを見るのは初めてですが、全然期待せずに出だしの本能寺の変だけ見たら、案の定、すごく粗雑な作り。

 タイムトラベラーが”事件が起こる前に”おおっぴらに直接の関係者に聞き込みをしているのは、「事件が起こる流れ自体が変わってしまうぞ」とつっこむべきなのか、あくまで番組のための方便と大目に見るべきなのか。

 で、この番組で言う信長暗殺の黒幕はイエズス会で、信長が国内の寺社勢力を弾圧したのを「神が鞭として使わした」と書いていたから、イエズス会の傀儡で、信長が自己神格化したのに対し「神の罰が下る」と書いていたから、イエズス会が暗殺を企てたという、とても安直な代物。
 ええと、宗教方面が勝手に「神仏の恵み」「神仏の罰が下る」と書くのは、珍しくもなんともないのですけど。
 それを言い出したら、その手の文章をよく書いていた上杉謙信なんかはどうなるのやら。
 大体その理屈なら、本願寺方面のほうが、よっぽど黒幕として怪しいような。

 そもそもの、話の取っ掛かりは、「信長の死体はなぜ骨一つ見つからなかったのか」で、番組中の答えは「爆薬で吹きとばされたから」でしたけど、それだったら別に「信長が、松永久秀のように、死体を残さないように武器庫に保管していた爆薬で自爆した」でもいいわけですし。爆薬を他人が仕掛けたとしても、イエズス会である必然性も、明智の軍勢で攻める必然性も全然ない。

 というか、そもそも、当時の信長は内にも外にも潜在的な敵だらけで、ありとあらゆる人物、勢力が暗殺の黒幕候補になっているわけですから。この番組程度の屁理屈なら、どの勢力でも「黒幕になり、爆薬を仕掛けた」ことにできます。
 ちなみに私は、単純に、光秀単独を支持しています。

 あとのも、同じような粗雑な推理物語のようなので、これ以上視聴はせず。