マスター・アンド・コマンダー
ナポレオン戦争期のイギリス軍船サプライズ号の戦いを描いた映画。
戦争を、凄惨ながらも、男の義務や誇りとして行う事のできた時代の、海軍軍人たちの生き様を、現代的価値観に拘泥することなく描き出しています。
「士官=貴族」で、船内でも貴族的なエレガントさは忘れず、戦いの場では貴族の義務を果たすといった事もきっちり描かれています。
十代の少年たちが、貴族階級として、いきなり片腕を無くすような重傷をおう情け容赦なさと、貴族として、士官として求められる義務を果たし、その中でも少年らしい部分を垣間見せるところが、実にいです。
「なんちゃってサムライ」「なんちゃって近代化日本」しか描けていなかった『ラストサムライ』とは大違い。アメリカ本国などでの評価の大きな差にも実に納得。
美術的にもすばらしい。
劇場で見なかった事を後悔。
評点:75点