世界史上空前の謎!!古代ローマ・幻の都市ポンペイはなぜ19時間で消えたのか!?愛と悲しみに彩られた“古代のタイタニック”

 古代ローマネタの番組なので観賞。
 以前NHKでやっていた、ローマ皇帝がクイズをいくつか出すという番組は脱力の代物でしたが(結論などの無理やりな決め付けも脱力。もっとも、『その時歴史が動いた』でも、同じ様な事をしょっちゅうやっています、NHK)、この番組は、きわめて良好な出来。
 古代ローマの風俗、考古学的成果、災害状況の分析など、必要な情報を一通り抑えています。おそらくはBBC製作の再現ドラマも高クオリティ。

 書籍でも遺跡の写真ばかりで再現イラストなどは案外少なく、映画でも描かれにくい、一般の生活が、動画の再現映像でかなりあったのも、よかったです。単にCGやセットで建物を再現しただけでなく、俳優/CG併用の人物も絡めているのもよし。

 ファンタジー、SFファンには『博物誌』の作者としておなじみの大プルニウス先生も再現ドラマに登場していたので、甥の小プルニウスが書き残していた死の直前までの救助活動の勇姿も見せて欲しかったですが、全体のバランスを損ねますか。


 これを書く前に下調べをして、今までの不勉強を恥じたくなる、初めて知った事実。
 小説『ポンペイ最後の日』の作者のリットン卿は、満州事変後の査察をしたリットン調査団のリットン卿の祖父。