鉄人28号

 敷島−ニコポンスキー−クロロホルムの謎の答えが、きっちり収束。
 サングラスの男の国は、やはり、ソ連だよなあ。
 これに限らず、これまでの、「不乱拳博士の研究していた人工知能」「同じ不乱拳博士が設計したオックス」「京都のエピソードにより、無意識の自己欺瞞に気がついていた敷島」などが、最終回に向けて収束。
 正直シリーズ途中は、「とにかく戦争が悪い」というだけのエピソードが連続してうんざしもしましたが、このシリーズ構成は見事。

 しかし、敷島に(その時点から視聴者にナチュラルで偽善臭いと思われていた)「鉄人は兵器でなく道具、単なる道具でなく兄弟」と言われて、鉄人に感情移入したら、こんどは自己欺瞞に気付いた敷島に「やはり鉄人は兵器なので廃棄しなければならない」と言われて、敷島に振り回されっぱなしの正太郎君はお気の毒。

 とにかくこのシリーズ、「敷島博士」という、ナチュラルかつ悪気ゼロで、はた迷惑かつ偽善的な人物を描ききった事で、伝説に残るでしょう。