黒の報告書

大映 1963年 白黒 94分
監督:増村保造
出演:宇津井健、叶順子、高松英郎、見明凡太郎

 法廷物。
 城戸検事演じる宇津井健の、前半の捜査から告発までに到る好調さと、裁判でそれがひっくり返ることによる憤り、ラストの失意の落差は十分描けていましたが、話が単純すぎるのが難点。
 捜査段階の前半、裁判段階の中盤ともに、証言集めや表明の描写が大半で、それで時間のほとんどをとっている。ドラマ的にも「上手くいくと思っていたら、裁判段階の偽証の連発で動揺する」という単純な物でそれ以上の面白みがあまりない。