涼宮ハルヒの憂鬱 第9話「サムデイ イン ザ レイン」
前回もそうでしたが、今回もカメラワークによる演出が多い。一口で言うと「キョンが一人さみしく出かけている間、部室ではどのような日常が過ごされているかを観察」。
部室を、ロングの全体俯瞰視点で映していて、それが複数設置されて固定された監視カメラのように視点が切り替わるカットが多いのは客観による観察視点とわかります。
しかし、まるで本棚にカメラが仕掛けてあるかのような視点もあるのは何かと思ったら......ああなるほど、視聴者の視点になっているカメラ位置という想定で、しかもみくるの着替え時には(仮想の)カメラを長門が塞ぐという演出のためですか。
それを考えるとBパートで長門の読書を長々映し、外の雑音を入れているのは、監視カメラ的視点の再現演出。まあさすがに長すぎるのではとも思いますが。
一方キョンの方は一人往復していて、しかも天候は悪く(疲れる状況提示と、映像的にも陰鬱な感じを演出)、疲労や寒さを感じて早く部室に戻って落ち着きたいと考える......というように部室から阻害された状況や心境を演出。
そうして「キョンが寝ている間にハルヒが上着を被せていた」「ハルヒとキョンが二人で相傘で帰る」という”一人ではない”ラストにつながる。