Fate/stay night 第21話 「天地乖離す開闢の星」

 前回でも言及していて、今回で決定的に、原作第一ルートのセイバー個人への感情を中心に据えるようにして、原作では全ルート通しての重要なテーマだった士郎の正義信念問題の重要度を大きく下げた。まあそういう事をドラマの中心に据えるのは無難とは思いますが、それならそれで原作からシリーズ全体を通しての話を積極的に組みかえるべきだったでしょう。まあ実際にやろうとしたら大変なのはわかりますが。
 ギルガメッシュのゲート・オブ・バビロンや”天地乖離す開闢の星”エヌマ・エリシュは「まあこの程度」な迫力などの演出。ふと思った演出手法案の一つですが、車田正美漫画とかであるように「見よ!天地乖離す開闢の星!エヌマ・エリシュ!!」と技の説明的な台詞とともに技名を叫んで、攻撃を放つと直接的な衝撃以外にバックに”天地乖離す開闢の星”を表現する大自然とか宇宙とかの壮大なイメージ映像も出てくる.....なんてのはどうでしょう。エヌマ・エリシュならギャラクシアンエクスプロージョンぐらいハッタリを効かせて。
一方鞘の力を出すのに剣をさすというアニメ独自の描写は良かったです。
 でもまあ今回も二回も「士郎突貫−>死にかけ」となるのはどうにかならないかと。二回目の教会に無防備に行くところも間抜けですが、一回目*1の「セイバーが戦い始める前から”勝てない”と言い出すのはいいとしても、さらに勝ち目がない自分が突撃して、案の定あっさり返り討ちで死にかけ」というのはもはやギャグの域。色々とアレンジをいれているのですし、原作のこのあたりの士郎の行動を馬鹿正直にトレースる必要はない。

*1:セイバーが重症になった後にカリバーンを投影して挑むのは状況的にやもえない事ですが、で出しの突貫はフォロー不能